自分が何のために働いているのかと聞かれたら、どのように答えるだろうか。その仕事にやりがいを感じて働いている人もいれば、収入を稼ぐためだけに働いている人もいる。どちらが正しいということは全くなく、働くことに対する捉え方は人それぞれである。確かに収入を稼ぐことは生活をする上で不可欠なことであり、無給で働けるなどという人は極めて珍しい。けれども、どうせ働くならやはり多少はやりがいを感じながら仕事をしたいものだろう。実際に、海外では生活をするため、そして余暇を楽しむためだけに働いている人が少なくない。特に欧米諸国の人々は、働くことは辛いことで収入のためだと割り切り、休日に家族と過ごしたり、友人と遊んだりする時間を大切にしているのだ。一方、日本では仕事を休むことがあまりよしとされていない現状がある。そのため、どうしても純粋に余暇を楽しむことができない部分もあるのだ。
こうした慣習を変えることは困難だが、意識の持ち方を変えることはできる。ここで最も大切なのは、誰かの役に立っているという意識だろう。1人の努力で、何か社会に直接的な貢献ができるというのはなかなか難しいことである。そうではなく、もっとミクロなスケールで身近な誰かに自分が必要とされているという感覚を持つと、自然にやりがいが生まれてくるものだ。収入のために働くのは当たり前となっているが、仕事はメンタルの持ち方ひとつで苦しいものではなくなるのである。